個人・小資本情報発信概論

20世紀、僕は衆愚の中で付和雷同を強要され、それに同化する最大限の努力をした。コミュニズムの掟、それは偏差値で換算される人間の価値。少年の頃からその違和感を全面的に感じ取ってしまっていた。自らを差別化、記号化させる道へ。それは自らを「個」と認めることと、一つ一つの他者をすべて「個」として見る目を養うことに始まった・・・。

act.8 いつか来る、そのとき

 一応「ブロードバンド・コンテンツサイト」と銘打っているが、ナローバンドに対してブロードバンドが光輝く存在である今だから、このキーワードがもてはやされ、そのあおりや恩恵を今被っている。だが確実に2、3年後ナローバンドの絶滅と共にブロードバンドがあたり前になり、反意語と共に「ブロードバンド」はその言葉の役割を終えて死語になる。今このときの為にブロードバンドという言葉を使っているが、2、3年の間に何らかのイニシアチブを握り、「ブロードバンド」というキーワードなしにサイトへ訪れてもらう道筋作りを完了しておかなければ、ならない。

 むろん「個人・小資本・地域の情報発信」というコンセプトはある。だがこの錦の御旗だけで集客できるわけではない。この短い時間の間に一般的認知度を増す、様々な企画・仕掛けを施し、ブロードバンドというキーワード抜きに魅力ある新たなキーワードつくりをしていかなければならない。これは不断の努力から生みだされる「流れ」の中で決めていく言葉になるだろう。その言葉にサイトの思いを託す、心中するくらいの意味合いをもって決定されると思う。様々なコンテンツが集積するジャンクションになるTOPページに整合性を求めるフレーズは生み出すことが可能だろうか。むろんビジターが増加すればその辺は力技で抑えられるだろう。魅力あるコンテンツの集積がそのすべての不安を解消してくれれば言うことは無い。だがそうなるとタクトを振るう管理者の必要性はなくなる。大砲を集めたチームに優秀な指揮官はいらない。功成り名を遂げるコンテンツがサイト内に現れるかもしれない。しかしその恩恵を多少被るとしても、その余禄で食っていこうとする姿勢を見せた段階でこのサイトは終焉する。その危機感だけは失いたくない。功成り名を遂げたコンテンツは分離独立させていくくらいの意気込みを持つ。そして又新たなチャレンジを始める。「生涯一チャレンジャー」その終わり無き旅こそサイトの姿勢であり、常に躍動感を持ったコンテンツを動かす原動力になるはずだ。

 「概論」なんて銘打ってるけどセオリーらしいことを1つとして書いてないな。そう常識にとらわれた時、縛られた時、個人・小資本の情報発信は終焉するはずだ。いわゆる「面白くない」状態になる。サイト運営が義務になってきてしまっている(勿論、義務にまで昇華しているのはある意味、常識的に考えれば成功の範疇に入るが・・・)、サイトを開いたけど思ってたほど専門的な知識をもって情報共有できる人材が訪れることがなかった等など目標に見合ったサイト運営が出来なくなるときが、誰しもやってくるかもしれない。
 そのとき、どうするのか。情報発信したいために目的、趣向も無く情報発信を続けていくのだろうか。潔くサイトを畳むのもひとつの手段だと思う。又かなうのなら売却や譲渡で運営を他社(他人)に委ねるというのも手段だろう。しかしその日がくるまで全力で何かを信じて情報発信を続ける姿勢が、あなたを人間的に一回りもふたまわりも大きくするだろう。

 情報発信に何らかの夢を託して運営を続けた日々。それがあなたの人生のかけがえの無い財産になることを願っている。そしてこれから夢を託す人たちよ、共に頑張っていこう。KZI.COMはあらゆる個人・小資本の情報発信を応援しています。さぁ実践編に突入だ!